病院だより2008春号より

NSTとは,Nutrition Support Teamの略で『栄養サポートチーム』と訳します.当院では2005年に準備委員会を発足,2006年10月より正式稼働,2007年には日本経腸静脈栄 養学会認定NST稼働施設に認定されています.

NSTは,医師・看護師・管理栄養士・言語聴覚士・薬剤師・検査技師・ 事務職など他職種のメンバーで構成され,栄養に問題のある患者さんに対しチーム一丸となって対応します.具体的な流れは,看護師や臨床検査技師が栄養に問 題のある患者さんを発見して栄養状態を評価,言語聴覚士が嚥下機能をチェック,管理栄養士が必要カロリー量を計算,カンファレンスで最適な栄養摂取経路を 決めて主治医に提言するという,おせっかいなシステムです.

栄養管理など当たり前だと思われるかもしれませんが,実際NST活動を 始めてみると,細分化されすぎた医療のなかでは各臓器にとらわれ栄養管理が軽視されていることに気づかされます.適切な栄養管理により合併症の減少や院内 感染症の減少が報告されていますし,病状の回復は早まり,早期離床や社会復帰を助けます.また病院組織自体にも多少変化がうまれ,スタッフから医師に対し て臆することなく提言できる雰囲気も出てきました.

NSTとしての具体的な活動は,毎週1時間の回診およびカンファレンス と月1回の勉強会が主です.さらに昨年末からは勉強会の対象を職種は問わず介護施設を含めた四施設に拡大し,すでに計5回開催しました.また当院のNST メンバーが近隣病院に出張して,嚥下機能に関する勉強会も開催しました.今後はさらに勉強会や胃瘻造設・栄養サポートに関する情報発信などを足がかりとし て,地域に活動範囲をひろげ,他施設や在宅関連の方々とも連携した『地域一体型NST』をめざしたいと考えています.

このように活気あるNST活動ですが,我々のような病院では優秀でやる 気があっても子育てや家事との両立が大変で,時間的拘束はなにより慎重にしなければならず,むしろそのことに苦心しております.しかし,仕事であることを 忘れ,ちょっと無理することが“やりがい“に通じる一面もあるので,バランスを考えながらゆっくり育てることがチアマンの役割かなとも思っています.

なお当院が第19回福井NST研究会の当番幹事に決定しました.予定は 2008年11月で,200-300人規模の大きな研究会です.当院規模の病院で主催するのはとても名誉なことですので,この日をひとつの目標に頑張って いきたいと思います.みなさんアドバイスやご協力のほどよろしくお願いいたします.



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